介護のフランチャイズは儲かるか?

はじめまして。

神奈川県の片田舎で介護事業所を営んでいる四十路のオッサンです。

介護に関する様々な情報をインターネット上に残す目的でブログを始めることにしました。

とりあえず初回は「介護のフランチャイズは儲かるか?」というお題で始めたいと思います。

さっさと結論から申し上げますと、たぶん儲かりません。

 

 

ここにフランチャイズに加入するメリットが8つ書いてあります。

介護事業において本当にメリットとなりうるのか、ひとつずつ考察してみましょう。

 

1.知名度(看板)を得られる

そもそも介護のフランチャイズに世間的な知名度があるかどうかが疑問ですが、仮にあると仮定しましょう。いくら自分の事業所が真面目にやっていても、同じ看板のよその事業所が悪い意味で有名になってしまうと、間違いなくその影響を受けてしまいます(本当の意味での風評被害)。どちらかというとリスクの方が大きいのではないでしょうか。

 

2.未経験で事業を始められる

介護起業のコンサルを受ければ十分ではないでしょうか。法人の作り方や介護事業の始め方など、とても親切に教えてくれると思います。お金さえ払えば。


3.蓄積された過去の経験と実績を得られる

これも介護起業のコンサルを受ければ十分ではないでしょうか。介護は地域によってニーズが大きく異なる場合が多いので、必ずしも過去の経験や実績を活かせるとは限りませんが。

 

4.営業に専念できる

確かに雑務は面倒ですが、これもコンサルに税理士さんや社労士さんを紹介してもらえば済む話ですし、後々のことを考えると、営業地域における人脈を自分で作る努力ぐらいはしておいた方がよいのではないかと。

 

5.独立できる

そこそこのお金さえあれば独立することは誰にでもできますが、事業を続けることはとても大変です。そして残念ながら、介護事業を長く続ける上でのメリットがフランチャイズという形態に見出せません。

 

6.本部が一括して仕入や商品開発を行う

メリットがあるとしても、開業時の設備導入ぐらいでしょうか。介護の場合は「人」が商品ですが、この問題を解決できるフランチャイザー(本部)は、おそらくこの世に存在しないと思います。

 

7.立地調査を依頼できる

介護事業の場合、立地はほとんど関係ありません。訪問系のサービスでは直接利用者宅に赴きますし、通所系のサービスでは車で利用者を迎えに行きます。

 

8.知名度を活かした販促活動

介護事業の一般的な営業先がケアマネであることを考えると、フランチャイズの知名度の有無は、あまり営業結果に影響しないように思います。

 

このように、一般的にはフランチャイズにおけるメリットとなる部分が、介護事業においてはあまりメリットにならないようです。

また、フランチャイズの場合、メリットのほかにフランチャイズならではのデメリットも当然あります。

従って、高い加盟金や毎月のロイヤリティを支払ってまで介護のフランチャイズをやる意味はない(≒儲からない)、というのが私の個人的な結論です。

もしどうしても介護事業を一人で始めるのが不安であれば、介護専門の起業コンサルを利用した方がまだマシではないでしょうか。

 

ちなみに、先日うちの会社にも、ほぼ同じ事業形態の某介護フランチャイズの会社から説明会のお誘いが来てました。

つまり、介護のフランチャイズとは「そういうこと」なんだと思います。